『飲食業における料理の技能の習得と継承に関する調査』は終了いたしました.調査にご協力いただき、誠にありがとうございました。金沢市内の約1700件の飲食店に調査票を郵送し、418件もの回答をいただくことができました。回答率約25%という高い数字は、皆様の本調査に対する関心の高さを示すものであり、心より感謝申し上げます。
調査の概要
本調査は、金沢の豊かな食文化を支える料理人の方々の技能習得プロセスや継承の実態を明らかにすることを目的としています。藩政時代から受け継がれる金沢の食文化は、和食のユネスコ無形文化遺産登録や健康志向の高まりを背景に、国内外からますます注目を集めています。
調査では特に以下の点について伺いました:
- 料理人としての技能習得経路(徒弟的修行、調理師学校など)
- 伝統的な調理技術の継承方法
- 栄養学・食品科学的知識の活用状況
- 現代社会における料理人のクラフトマンシップの変容
金沢の食文化の特徴
金沢は四季折々の食材に恵まれ、特に加賀野菜や海の幸など地元食材の活用が特徴的です。また、金沢職人大学校の開設など、伝統的かつ高度な職人の技の伝承と人材育成にも力を入れている地域です。
調査の過程で、金沢の料理人の皆様が地域の食文化を大切にしながらも、新しい知識や技術を柔軟に取り入れ、創造的な料理を生み出していることが伺えました。
今後の予定
いただいたデータは今後詳細に分析し、料理人のクラフトマンシップが現代社会においてどのような役割を果たしているのか、その社会学的意義を明らかにしていく予定です。研究成果は学術誌への投稿や学会での発表を目指すとともに、関連する教育機関や業界へのフィードバックも行う計画です。
また、分析結果をもとに、金沢の食文化の継承と発展に寄与できるような提言もまとめたいと考えています。
最後に
再度、ご多忙の中、調査にご協力いただいた金沢市内の料理人の皆様に心より感謝申し上げます。皆様のご協力なくしては、この研究は成り立ちませんでした。
今後も金沢の豊かな食文化の継承と発展に微力ながら貢献できるよう、研究を進めてまいります。研究成果については、改めてご報告させていただく予定です。
金沢の食文化に関わる皆様のますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。